冬を乗り切るための食養生

中医栄養学で冬を乗り切る

秋は陰陽のバランスがとれた季節といわれます。
この季節は「実りの秋」とか、「秋の夜長」などと形容されますが、陽から陰への移行期でもあります。中医学の陰陽理論では、生物は春に生まれ、夏に生長し、秋に収穫され、冬に蔵されると、四季と生物の相応関係を説き、秋の初め頃から陽光の力が衰え、陰の気が強くなります。夏の熱暑も去り冬の寒冷を迎える時期でもあります。また、分は(春分、秋分)病気に罹りにくく、二至(夏至、冬至)には病気に罹りやすいとされています。
分のつく時期は、特に陰陽のバランスが良いとされ、自然界では滋養のある山海の食材も数多く採れます。これらの食材の性質を生かして来るべき過酷な季節の変化に対し、身体の養生を行う時期としても、最も最適な季節といえるでしょう。

とりと白菜のあんかけ

効能
五臓を補って体調を整え、風邪を取り除いて目を明らかにする。血を作り、身体を潤す。

適応
おでき、目の充血、高血圧、めまい、咽の痛み、咳などの時に。

材料(4人分)

とり胸肉300g、食用菊50g、白菜六枚、ニンジン1/2本、枸杞子(くこの実)10g、卵白1個分、しょうがみじん切り小さじ1杯、ねぎみじん切り小さじ一杯(調味料)、しょうゆ大さじ2杯、塩小さじ1/2杯、砂糖小さじ一杯、紹興酒または酒大さじ2杯

作り方

1.とり胸肉は皮・筋を取り除き、1口大の薄いそぎ切りにする。
2.卵白に塩こしょう、片栗粉大さじ2杯を混ぜ、とり肉にまぶして下味をつける。
3.白菜は長さ10センチぐらいの細切りにして、塩ひとつまみ入れた熱湯で、約30秒間ボイルして水切り。ニンジンは5センチの細切りにする。
4.枸杞は軽く洗い、水でもどしてから水切りする。
5.食用菊は花びらだけをほぐしておく。
6.鍋に油を熱し、とり肉をさっと揚げて取り出す。
7.大さじ2杯くらい残して余分な油をすて、しょうが、ねぎを炒めて香りが出たらニンジンを入れさらにとり肉を戻して、スープ一カップ、調味料、水溶き片栗粉小さじ二杯でとろみをつける。仕上げに酒を加え、菊花を入れてひと混ぜして火を止める。
8.白菜を皿に盛り、7のあんをかけて枸杞を散らす。

とりの胸肉

五味・性味:甘/温
帰経:脾、胃経に入る。

効能
中焦を温め、気を補い、脾胃の働きを正常にする。
精(エネルギー)・髄(骨髄と脊髄)を補う。
胃の気を下げ、吐き気をおさめ、胃の機能を正常にする。

応用

嘔吐・吐き気:にわとり一羽を煮て骨を取り去り、さらに人参・当帰・塩を各15g入れて煮て食べる。
虚弱体質:とり肉250g、冬虫夏草5gを煮て食べる。

白菜

五味・性味:甘/平
帰経:胃、腸、肝、腎、膀胱経に入る。

効能
熱をとり、いらだち、胸苦しさをとる。
胃腸の通りをよくし、便の出をよくする。
小便を出す。

応用

発熱して咽が渇き、大小便が出にくい時: 白菜をたっぷり入れて、よく煮たスープを食べる。
咽が渇き、咳が出る時:白菜250gを炒めて食べる。

にんじん

五味・性味:甘/平
帰経:肺、脾経に入る。

効能
胃腸の働きを補って、消化不良を治す。
目を明らかにする(かすみ目、目の乾 燥、視力低下を防ぐ)
陰を補い、身体を潤す。

応用

子どもの消化不良:ニンジン250gに塩3gを加えて煮て、ふきんで絞った汁を1日3回、2日続けて飲む。

菊花

五味・性味:甘・微苦/微寒
帰経:肺、肝経に入る。

効能
風熱を散らして熱感をともなうかぜを治療する。
目を明らかにする。
陰を補い、肝陽の上亢によっておこるめまい、耳鳴り、のぼせ、頭痛などを治療する。

応用

熱感の強いかぜの頭痛・発熱時:菊花6g、緑茶6gを煎じて飲む。
高血圧・頭痛・めまい:菊花9g、決明子9gを煎じて飲む。

枸杞子

五味・性味:甘/平
帰経:肝、腎、肺経に入る。

効能
腎や肝を補い、目を明らかにする。
肺を潤す。
食欲増進。

応用

かすみ目、視力の低下、なみだ目:枸杞子30個、乾燥させた菊花12個に湯を注ぎ、お茶がわりに飲む。


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