更年期を考える - 1

偏見や誤解の解消が症状を和らげる

コスモス女性クリニック院長・野末悦子さんに聞く
日常生活の中で「更年期」が堂々と語られるようになったのは、それほど昔のことではない。更年期や更年期障害、その治療に関する誤解や偏見は、まだ男性にも女性にも、場合によっては医師にも残っているらしい。高齢化の中で閉経期という折り返し点をいかに過ごすかは、女性の人生の後半にも大きな影響を及ぼすことになる。自らが更年期障害の諸症状に苦しみ、それを克服した体験を持つ川崎市のコスモス女性クリニック・野末悦子院長に、閉経期を健康に過ごすための最新知識をうかがった。

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野末悦子 (のずえ・えつこ)
横浜市立大学医学部卒。川崎協同病院副院長、同産婦人科部長などを務め、93年定年退職後、同じく定年まで勤め上げた看護婦らとともに川崎市内にコスモス女性クリニックを開院。著書に『いい女の更年期』(正・続、主婦の友社)など。

タブーではなくなった「更年期」

「更年期じゃないの。もう年か。ちょっとヒステリックだよね」
今年7月のこと。テレビのトーク番組に出演した石原慎太郎都知事が、田中真紀子外相の仕事ぶりをこのように評している。見ているほうには反省させられるシーンだったかもしれない。私たちは日常会話の中で、いつのまにか体調の悪い女性を見るとこのように「更年期呼ばわり」するようになっていたようだ。

「大変失礼なセクハラ発言だと思います。でも、それがまかり通ってきたのがこれまでの日本でした。つまり、『更年期』は男性の女性に対する侮蔑用語になっていたわけです。『女には更年期があって、その時期には情緒不安になる』というふうに、更年期イコール更年期障害と見られ、否定的にとらえられていたことになります。これはじつはどこの家庭にもあった考え方なのではないでしょうか。夫が更年期障害に苦しむ妻に対して、『お前もお婆ちゃんになったな』などと愚弄した言い方をしたりしますが、自分も『お爺ちゃん』になったことを忘れているのです」

野末悦子医師は、都知事発言についてこう感想を述べる。世間には、とくに男性の間には、更年期に対する誤解や偏見がまだまだ残っているらしい。
もっともちょっと前の日本では男性が「更年期」という言葉を口にすることさえめったになかった。じつは「更年期」という言葉へのタブー意識が急速に薄れてきたのは、ここ10年くらいのことといわれる。いわゆる団塊の世代が更年期を迎え、女性たちが積極的に自身の身体の変化を語るようになった効果らしい。女性誌や健康雑誌などでは頻繁に「更年期を乗りきる」といった特集をやるようになったし、「更年期の女性におすすめ」とうたった健康食品などもにぎやかな宣伝を繰りひろげている。

女性の一生の節目は、卵巣の活動と密接に連動する。思春期に初潮を迎えた時から卵巣は活発に働き出し、盛んに女性ホルモンを分泌し始める。20~45歳前後の25年間は、女性ホルモンの分泌が最も活発になり、妊娠や出産、授乳が可能な「性成熟期」を迎える。そして40代後半にはいると、卵巣の働きはだんだん衰え始め、数年かかってついにその機能を停止してしまう。その結果月経が停止する閉経を迎え、老年期に移行することになるのである。更年期は、この閉経期を中心とする前後約10年間を指す。

更年期障害を示す12のチェック項目

閉経期は英語で「メノポーズ」という。更年期は、閉経期より前の期間である「プリメノポーズ」、閉経期周辺の期間である「ペリメノポーズ」、それよりあとの期間の「ポストメノポーズ」の三期に分けられている。
プ リメノポーズを迎えるに伴い、のぼせ、ほてり、冷え性、心悸亢進、頭痛、頭重感、めまい、不眠、耳鳴り、イライラ、頻尿、腰痛、肩こり、悪心、食欲不振、 のどのつかえ、疲労感、性欲の低下など、更年期障害と呼ばれる様々な症状が現れることが多い。更年期の女性の80~90%がこうした不定愁訴に悩み、その うち50%が何らかの形で医者に相談したり治療を受けるという。

間脳の視床下部という部分には自律神経や性中枢、食中枢が同居し、お互いに影響しあっている。更年期は卵巣からのエストロゲンという女性ホルモンの分泌が低下してその情報が性中枢に伝わるため、性ホルモン調整のバランスがくずれる。それが隣りあった自律神経に影響し、自律神経失調症と呼ばれる様々な障害を呈することになる。逆に自律神経の働きがストレスで乱されたりすると性ホルモンの変調に拍車をかけることになる。あるいは、これらは食欲などとも相互にかかわってきたりする。
自律神経が乱される結果現れる更年期障害の症状は一様ではなく、人によってかなり違いがあるようだ。かつて激しい更年期障害に苦しんだことがあるという野末医師は、自らの体験をこう話す。

「急にひどくなったのは45歳の頃です。私は更年期障害の最も代表的な症状といわれる顔のほてりや発汗というのはあまりなくて、頭痛、めまい、吐き気もあまりありません。動悸やイライラ、トイレが近い、足の冷えなどは強く、寝つきが悪いというのは少しあり、肩こり、腰痛はずっとありました。なかでもいちばん辛かったのは頭、肩、手、腰、膝など、身体の中の関節という関節の痛みです」
野末医師はクリニックで更年期障害のため受診した人に最初に記入してもらっている「更年期のチェック表」(別表)を示す。じつはこのチェック表の1項目目から10項目目までは、東京医科歯科大学に在籍していた小山崇夫医師のグループが作成したものだという。そして、11項目目と12項目目は、野末医師が日常の診療で患者の訴えを聞く臨床の中で必要性を感じて新たに付け加えた。



「女性がいちばん口に出しにくいのは、泌尿器と生殖器系の訴えです。私が『痛いんじゃない?』と聞くとはじめて『そうなんです』と答える患者さんがかなり 多いことがわかりました。性交痛があるのに、それを夫に話せないために関係が悪くなり、そこからさらに身体の別の症状に結びついてしまう人もいます。 チェック表は120点満点の30点くらいにしかならなくても、その人にとっては日常的にとてもつらい症状もあるのです。ですから点数は更年期障害を診断す るための目安であって、これに基づいて治療するのではなく、その人の感じ方で治療すればよいと考えています」
もちろん更年期を診断するための医学 的所見ははっきり定められている。卵巣の働きが鈍ってくることに対して、卵巣に働いてエストロゲンをもっと活発に分泌させようとするFSH(卵胞刺激ホル モン)というホルモンの分泌量の値が上がるが、このことをもって更年期と定義しているのだ。平均的には37.5歳から卵巣の働きが鈍ってきて、受精能力が 落ちてくる。更年期障害の症状はそうした卵巣の働きをトータルに反映しているわけだ。

順調な月経周期が幸福な更年期を呼ぶ

女性には月経周期という毎月のリズムがある。女性は月経が始まると一四日前後のちに排卵があり、受精が起こらなければほぼ28日に1回の割合で月経がくる。
この月経周期は卵巣から分泌される「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンによってコントロールされている。その卵巣自体も脳の下垂体から分泌される「性腺刺激ホルモン」が女性ホルモンを分泌し、下垂体はまた間脳にある視床下部の性中枢からの「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」でコントロールされるというしくみが働いている。この視床下部の性中枢はまた、卵巣から分泌される女性ホルモンの量や下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの量によってコントロールされるというしくみになっている。すなわち視床下部→下垂体→卵巣という経路でホルモンの分泌が調整される一方、卵巣→視床下部と情報がフィードバックされ、ホルモンの分泌バランスが実現しているのである。
女性は生まれた時から200万個くらいの原始卵胞を持っているのだが、これが一定の割合で壊れていく。毎月排卵に至る卵胞は1つだけだが、その間、およそ1000個の卵胞が壊れていくといわれているのだ。

40歳を前にして原始卵胞が減少して10万個くらいに減少すると、卵巣に働いてエストロゲンを活発に分泌させようとする性腺刺激ホルモンの一つFSHのコントロールが乱れ、FSHの分泌を抑えられなくなってくる。つまり、卵巣に「頑張れ」と命令するホルモンの分泌が過多になるのだ。FSHの上昇により卵胞の発育が早く進み、平均28日という月経の周期が次第に短縮してくる。その分だけ卵胞が早く作られ、早く壊れる。するとますますFSHのコントロールが効かなくなり、分泌が進んで月経の周期の更なる短縮をもたらしていく。月経の周期が25日以下になるころには閉経に至るプロセスが加速度的に進み、そのころから更年期症状も出現してくる。

「ところが、プリメノポーズ(閉経期の前の期間)を迎える前の20代、30代の女性でも月経不順や月経に対するトラブルが多く、自律神経失調を起こすケースが多いものです。年代からは更年期とは呼べないけれど、症状としては更年期に似た症状を示します。たとえば、無謀なダイエット、過激なスポーツ、不規則な生活や精神的なストレス、過度の喫煙飲酒などの習慣のある女性にこうした症状が現れがちですが、これは卵巣の機能が衰えているために起こっていることです。このような原因でずっと月経不順に悩まされたような人は、更年期を迎えた時の症状もひどく現れがちですから、若いうちから卵巣の機能を健康に保つことが大切です」



最近、野末医師を訪れた30代半ばの患者も更年期障害のような諸症状を訴えた。最初は原因がわからなかったが、話を聞いてみると、職場が移動して小さな事務所の責任者になったばかりであり、子供が登校拒否になるなど、大きな環境の変化があったことがわかってきたのである。
「彼女は慣れない職場に移り、自分は何でもないつもりでも『これまで以上に仕事でいい成績をあげよう』と知らず知らず頑張りすぎていたのです。その分お返しがきたというわけですね。
月 経不順があったのに、それを自覚していなかった。本人が自覚するしないにかかわらず、身体が反応していたわけです。私が問題点を指摘すると、本人は『あ ら~そうなんですか』と気づきました。このように気づきを与えるという作業も私たちには必要かもしれません。気づいてもらえば、たとえば転職するとか息抜 きをするといった対策も出てきます。あるいはパートナーとの問題が原因だとわかればそれを改善すればよいわけです。それと最近若年性の子宮体がんが増えて きましたが、私はこれは月経不順により子宮がエストロゲンにさらされ過ぎることが大きな要因だと思います。若い時期を順調な月経周期で過ごした人は、更年 期も健康に迎えることができる可能性が高いのです」

ストレスやその人のキャラクターも影響


野末医師の調査では、更年期障害の訴えは30代後半から目立ち始め、50代後半がピークになる。ところが、更年期を迎えてもまったく症状を訴えない人も年代によって異なるが10~30%くらいいるという。
「何 をもって更年期障害とするかが問題ですね。私などはめまいやのぼせという代表的な症状はありませんでしたから、もしかすると私のようなタイプの人は『更年 期障害はない』と思っているかもしれません。『私はなかった』といっている人でも、さかのぼって『かつてこんなことはなかったですか?』と聞くと、『あ、 それならありました』という人もいます。無自覚なために『ない』と思っている人もいるわけです。それから自分で感じているのに『私はない』と見栄を張って いる人もいます。自分の身体の中の『内なる声』を抑えて無視している場合もあるようです。あるのにそれを口に出さないようにしているのは、逆に更年期障害 を重くしているかもしれません」

一方では、更年期障害を「具合が悪い」「つらい」と強く訴える例も多いようだ。
「『ある人とない人がいる』というより、『軽い人と重い人がある』というのが正しい言葉づかいなのではないでしょうか。これを左右するのは更年期のホルモン、ストレス、本人のキャラクターの三つの要素です。たとえば突然『会社へ来なくてよい』といわれれば、ドキンとして症状がひどくなります。夫が会社からリストラされただけでも不定愁訴を増幅させるということがあるでしょう。それから同じストレッサー(ストレス源)があっても、ある人はそれを非常に強く感じ、ある人はあまり感じないように、更年期障害もそれを感じる人のキャラクターが大きくものをいいます。たとえば完璧主義でごみ一つ落ちていても気になる、仕事も完全にできないと気がすまないといったタイプの人は症状が非常に強くなっていく傾向があります」

とりわけ更年期は体力や容姿が衰えることから落ち込んだりすることが多くなりがちだ。また、親の介護をどうするかとか、兄弟で遺産をどう分配するかという心配事が重なり、悩むことも多くなる。これらが更年期障害を悪化させる因子にもなる。
「たとえばこうした症状は、夫の一言で軽くも重くもなるものです。パートナーの理解が更年期障害の緩和に大きな役割を果たすことを知ってほしいですね」

1ヵ月で消えた骨粗鬆症の痛み

50歳で閉経を迎えた頃、野末医師の更年期障害の症状はいっそう深刻なものになっていた。首、肩、腰、手、足などあらゆる関節が猛烈な痛みに見舞われるようになったのである。学会に車椅子で出かけなければならないこともあった。
「骨粗鬆症の始まりでした。うちは骨粗鬆症の家系であり、母もその母親も骨粗鬆症で、私はその体質を受け継いでいるのです。50代の10年間のうちに私は3回骨折を繰り返しています。しかも、電話をとるとき受話器に指をぶつけただけで折れたり、講演会でボードに足を引っかけただけで折れたり……」

女性がいよいよペリメノポーズ(閉経期の周辺)を迎える頃には、脳がどんなにFSHを分泌して排卵をうながしても、卵胞そのものが底を尽き始める。
すると、それまで縮まっていた月経周期が逆に広がり、1ヵ月に1度から3ヵ月に1度、半年に1度と開いていく。そして、ついに月経が止まって1年を経過してはじめて「あれは閉経だった」と診断がつくことになる。そして、閉経を境にエストロゲンの分泌はガクンと減少してしまう。
エストロゲンは骨の代謝に関係しており、骨にはエストロゲンの受容体がある。閉経後に骨粗鬆症が増えるのは、エストロゲンが急激に低下してこの受容体に行き届かなくなる結果、骨量が維持できなくなってしまうからだ。
その他閉経は動脈硬化や高脂血症、アルツハイマー病などのリスクも高めるといわれる。エストロゲンは血管の受容体にも働きかけて血管の弾力性を保ち、脂質代謝をよくし、さらに脳の細胞とも関係しているといわれるのである。
これらに対してエストロゲンやプロゲステロンを人工的に補うホルモン補充療法(HRT=Hormone Replacement Therapy)の有効性が認められるようになってきた。もともとこの療法は、足りなくなったホルモンを補うことによって更年期障害の自律神経失調症状を治すことを目的にスタートしたが、現在では骨粗鬆症や高脂血症の危険因子もったハイリスクグループにも使われるようになっており、アルツハイマー病の予防にも効果があるといわれるようになっている。

また、HRTは、がんなどの病気で両側の卵巣摘出術を受けた人や、40歳未満の若い女性が発症する「早発閉経」と呼ばれる病気の治療にも用いられる。この うち早発閉経は20代、30代で突然ペリメノポーズのような状態になるもので、海外の報告によれば、発症率は40歳未満で100人に一人、30歳未満で 1000人に1人ともいわれる。
「じつは私は45歳で乳がんの手術をしていて、(エストロゲンが育てるがんであるため)しばらくHRTを受けるこ とができなかったのです。そのため60歳の時はじめてHRTを始めました。母を介護する1ヵ月のうちに関節の痛みが嘘のように消えて本当に助かりました。 思い残すことなく介護ができたのはHRTのおかげだと思っています」
すでに野末医師は9年間HRTを続けているが、スタートした時若年平均年齢の67%しかなかった骨密度は、現在では79%になっている。野末医師と同年齢の人のレベルと比べると、70%だったものが115%にもなっている計算だという。

自分の手でQOLを高めていく工夫を

「HRTは、柔軟に取り入れていくことができます。更年期障害を治すだけなら、2、3年でよくなるかもしません。そこで再発しなければそのまま止めてもかまいません。ただし、治療を止めたことでまた具合が悪くなってきたら、そこからまた始めればよいわけです。一度始めたら一生続けなければならないのではないかと誤解している人もいますが、始めたり止めたりを繰り返しても、そのことが患者の寿命を縮めたりすることはありません。いつ止めるのも自由、始めるのも自由。更年期障害にはHRTがいちばん適切かと思います」

野末医師は、自らの体験も含めてHRTが有効で利用しやすい治療法であることを強調する。
ただし、更年期障害の自律神経失調症の症状は、HRTだけでは解決しないケースも出てくる。
「場 合によっては心療内科や精神神経科の治療も一緒にやらなければならないし、抗不安薬、抗うつ薬を使う必要もあります。見落としてならないのは本物のうつ病 が混じっている場合があることです。問診しているうちに『うつではないか』ということになれば、改めて『うつ度チェック』を行い、必要だと思えば専門医を 紹介することになります」

一方、HRTにも、いくつかの副作用が報告されている。主に乳房に張りを覚えることが多いことと、2人に1人くらいの割で性器出血が現れるという二つの問題だが、これらはホルモンの量を調節すれば解決できるという。また、わずかながら消化器症状や頭痛、むくみ、性欲亢進といった症状が現れることもある。
特に、乳がん、子宮体がんというエストロゲンが育てる種類のがんを持っている人はHRTが使えない。さらに原因不明の不正出血や血栓症のリスクがある人、肝機能障害のある人は禁忌とされ、ヘビースモーカーの女性も血管系の病気が非常に多くなるため、HRTは使わないほうがよいとされる。

現在使われているホルモン剤。野末医師は「バリエーションがすくない」と話す「かつてHRTには主にエストロゲンが単体で用いられていて、子宮内膜を増殖させる結果、副作用として子宮体がんを起こす例が多く認められました。その後 この問題を解決するために子宮内膜の増殖を抑えるプロゲステロンが併用されるようになり、むしろHRTを受けていない人に比べて受けている人の子宮体がん は5分の1ほどに減っています。ところが、医師の中には今なお『HRTが子宮体がんを増やす』と誤解している人が少なくありません」
HRTを始める前に、他の大きな病気が隠れていないかをチェックすることが大切だ。たとえば頭痛は脳腫瘍が原因で起こっていることもあるし、お腹の不調が卵巣がんから来ていることもある。腰痛は整形外科による治療が必要だ。こうした除外診断が欠かせない。
なお野末医師は、学生時代から日本漢方の泰斗といわれる矢数道明氏の弟子として漢方医学を学んでいる。現在は東洋医学会の会員として、更年期障害の治療にも漢方薬を用いることが多い。
「人によってはホルモンを使いたくないという方や禁忌の方、使うにしても少なくしてほしいという方もいらっしゃるので、こうしたケースで漢方が有効なことも少なくありません。

また、ホルモン剤の効果は単純だし、薬剤のバリエーションも少ないので、その不足部分をカバーするために漢方薬を併用することもあります」
20世紀の初めには、日本の女性も平均寿命は50歳に届かなかった。閉経期と同時に死を迎えるのが普通だったのである。しかし、21世紀を迎えた現在、高齢化にともない女性が長い閉経後の人生をどう送るかが問題になっている。平均寿命から考えれば約35年間は更年期障害やその後の老化による障害とつきあわなければならない。「現在、長生きはしても必ずしも健康ではなく、寝たきりだったり、誰かの手を借りなければ生活できないという人も少なくありません。その中で更年期から自分の手でいかに自分のQOLを高めるための工夫をしていくかが問われています」


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